PM2.5とは??
1.PM2.5(微小粒子状物質)とは??
●大気中に浮遊している2.5μm(1μmは1mmの1千分の1)以下の小さな粒子のことで、従来から環境基準を定めて対策を進めてきた10μm以下の粒子である浮遊粒子状物質(SPM)よりも小さな粒子です。
●PM2.5は非常に小さいため(髪の毛の太さの1/30程度)、肺の奥深くまで入りやすく、肺がん、呼吸系への影響に加え、循環器系への影響が懸念されています。
PMの大きさ(人髪や海岸細砂)との比較(概念図)(出典:USEPA資料)
人の呼吸器と粒子の沈着領域(概念図)
●粒子状物質には、物の燃焼などによって直接排出されるものと、硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、揮発性有機化合物(VOC)等のガス状大気汚染物質が、主として環境大気中での化学反応により粒子化したものとがあります。発生源としては、ボイラー、焼却炉などのばい煙を発生する施設、コークス炉、鉱物の堆積場等の粉じんを発生する施設、自動車、船舶、航空機等、人為起源のもの、さらには、土壌、海洋、火山等の自然起源のものもあります。
●これまで取り組んできた大気汚染防止法に基づく工場・事業場等のばい煙発生施設の規制や自動車排出ガス規制などにより、SPMとPM2.5の年間の平均的な濃度は減少傾向にあります。
PM2.5の生成メカニズム
2.環境基準について
●環境基本法第16条第1項に基づく人の健康の適切な保護を図るために維持されることが望ましい水準として以下のとおり環境基準を定めています。
1年平均値 15μg/m3以下 かつ 1日平均値 35μg/m3以下
(平成21年9月設定)
●この環境基準値は、呼吸器疾患、循環器疾患及び肺がんに関する様々な国内外の疫学知見を基に、専門委員会において検討したものです。
3.注意喚起のための暫定的な指針
●平成25年2月13日に大気汚染及び健康影響の専門家による「PM2.5に関する専門家会合」の第1回を開催しました。その後、平成25年2月27日に開催された第3回専門家会合において専門家会合報告が取りまとめられ、注意喚起のための暫定的な指針が示されました。
(環境省より)
◎いま問題となっているのは、中国から大気汚染;;)
中国の大気汚染に伴い日本への飛来が心配されています。
環境省は2013年2月に、日本国内での「PM2.5」の常時観測体制を強化する方針を打ち出し、大気汚染や健康被害の専門家による会合を招集しました。2月中をメドにデータ分析の評価などを取りまとめ、外務省から中国側に大気汚染問題について協議の実施も申し入れました。
国境を越えた汚染物質の飛来は今後、日中間はもとより、世界的に大きな課題になる可能性があります。経済成長が急速に進行する新興国と、近隣の先進国の間で同じような状況は今後増えると予想されます。外交政策にも影響を与えかねない、一国が環境基準を強化しただけでは解決できない点に問題の根深さがここにありますね。
これは先日東京でみられた「煙霧」です。健康には気を付けましょう!!
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